変形性腰椎症・腰部脊柱管狭窄症と診断された、60代女性が改善した症例

69歳女性がソファーで昼寝後に腰痛を発症し、動作時に息が詰まるほどの痛みを訴え来院。

整形外科で変形性腰椎症・腰部脊柱管狭窄症と診断され、鍼灸と手技による施術を開始。

継続的な治療により徐々に痛みが軽減し、約2カ月後にはほぼ消失。痛みに対する恐怖感が筋緊張を助長し、回復を遅らせていた可能性がある。

現在は良好な経過を維持し、帰省を目標に施術を継続中。

目次

60代 女性 変形性腰椎症・脊柱管狭窄症の影響による痛み

患者

60代 女性

主訴

腰部痛

現症

  • 3/25 ソファーに座りTV観賞していた。そのままお昼寝した後、腰の痛みが出現。
    徐々に痛みが増強し、経過を見ていたが3日経過しても痛みが軽減しないため来院。
  • 安静にしていると痛みは落ち着いているが、動作を開始すると息が出来ないほどの痛み。
  • 下肢へのしびれはない。数mの歩行で痛みが出現。

検査

  • 動作確認:前屈・後屈・側屈・回旋動作は痛みが強く出ているため回避。
  • 指差しにて痛みのある部位を確認。左腰部に痛みを訴える。
  • 触診:背部から腰部にかけて筋緊張が強い。
  • 胸椎および腰椎の圧痛・叩打痛はないが響く。

評価

  • 圧迫骨折の可能性も排除できないので 整形外科にてX-ray撮影してもらい、変形性腰椎症・腰部脊柱管狭窄症と診断。

施術

  • ①痛みの軽減
  • ②神経血流、筋血流促進及び筋緊張緩和を目的に鍼灸施術をおこなう。
    脾兪、夾脊穴(パルス2Hz×15分)
    その後肩背部に手技アプローチ
    しばらく痛みが落ち着くまでは毎日施術を行う。

経過

  • 初回(3/30)施術後は大きな変化は見られず。
  • 2回目(4/1)前回に比べると痛みは軽減。(PS10→7)
  • 3~5回目(4/2,3,4,5)少しずつ痛みは軽減している(PS7→6)
  • 15回目(4/22)PS3まで軽減。動作時にまだ痛みと怖さがある様子。施術を2日に1回に。
  • 22回目(5/2)動作時に出る痛みは瞬間的な痛みになってきた。怖さも少しなくなった。
    施術は週1回に。
  • 25回目(5/18)経過はよく、動作時の痛みもほとんどなくなる。(PS1)
  • 27回目(6/4)経過はいい。8月に九州に帰省するため、それに向けて継続して施術を行う。

考察

変形性腰椎症と脊柱管狭窄症の診断を受けていることから、時期は不明だか徐々に腰部への負担が蓄積し続け、今回ソファーで昼寝をしたことがきっかけで強い症状が出現したと思われる。

来院当初は動作時に息が詰まるほどの強い痛みがあり、数mの歩行で間欠性跛行も著明にみられたが施術を重ねるにつれ痛みとともに軽減がみられた。

痛みに対する恐怖感とそれによる筋緊張が影響して痛みが長引いたのではないかと考える。

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